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2010年07月29日(木)

延べ30年にわたる教職の後は 私個人の収入がない無職となる。
初めての「専業主婦」を経験することになった時、53才になっていた。

何が困ったかといって 時間が余ってしまうことだ。
勤めていた時のペースで家事をやると、日中はやることがない。

昭和の時代であれば 人の手でやる細々とした家事はいくらでもあった。
平成時代は かしこい電化製品が代わりにやってくれる。
お暇な私は 町の中を歩き回り、様々な情報を得ることにした。

ザッと目を通していた「広報ながくて」を じっくり読み始める。
すると あるある! 無料で参加できるさまざまなお知らせが。


地域デビューをしなければ、いつまで経っても 孤立難民状態ではないか。
いくつかの文化講座や既存団体の新規会員募集の中から2,3を選んで さっそく参加した。
どこに参加しても、同じ町民である30代から50代の主婦の方たちは 知らない顔ばかりである。
おずおずとメンバーに入れてもらうと、町の情報や人の噂などが どんどん耳に入ってくる。

メンバーは 専業主婦やパートで働いている人で、その関心は身の回りのできごとに限定される。
当初の1,2年は新鮮だったが 話題についていけないことが出てきて、おつきあいにも疲れてきた。
得たことは、出費を最低限で抑える,お得な情報は口コミで知る等,「暮らしの知恵」を教えてもらったことだ。

この後、一人で取り組めること(在職中から始めていた染色や織りなど)に関心が移っていく。
本や雑誌で仕入れた情報をもとに、1人で各地の染織関係の講習会に行くのが癖になる。
1人で行動するのは好きだったから、旅先の宿とか交通費などの出費を抑えるために ケチケチ旅行とした。
ビジネスホテルなら 安い食堂をさがしての外食が利用できるとか。
こうしたやり方は、親しくお付き合いした主婦の方たちの「暮らしの知恵」が生きていると思う。

この頃1990年代の終わり(20世紀末)には、「女性の起業」が行政側からも言われるようになる。 
新卒女性の就職が一層むずかしくなって、自分で事業を起こすことも視野に入れないと働き場がないのだ。


説明会がウィルあいちで開かれ、女性起業家の草分け 酒井氏(現サカイ引っ越しセンター)の講演もあったので、
参加費無料・限定100名につられて お気軽に出かけていった。
起業の奨励は 大不況時代到来の幕開けだったが、知らぬが仏 の私は「新しい働き方」にちょっと感動した。

定年まで勤めることをしなかった負い目に加え、60代からの働き方にも興味がでてきた。
「長いお勤めご苦労さん、これからは晴耕雨読(古い言い方ね)でごゆっくり」と年金生活になるのが普通だ。

そんなとき 印象的な働き方として「定年退職者・男だけのケーキ屋さん」という記事を読む。
東京の技術者集団の1人が趣味のチーズケーキを作って評判になり、とうとう店を出したという。 
いいなあ この話、男の人は徹底して研究するから 品質にムラがないのだ。

と言っても 他の人のお話だもの、「私には関係ない」と 専業主婦生活は数年続いた。

     (*専業主婦・・・職に就かず、もっぱら家事にあたる主婦)


Posted by 欅舍のひろ at :  パーマリンク