2019年05月06日(月)

    最近では久しぶりのことだが、今年の新卒者,来春の新卒者の就職が好調だそうだ。
    いろいろな企業が求人をかけているので、売り手市場になるとも言われている。
    明るいニュースという反面、新卒者以外の人にはどうなんだろう。
    中途退職した青年や中高年にとっては「それ何のこと?」と、垣根の外の話かも知れない。

    さて、バブルがはじけた後の就職氷河期に社会に出た兄と弟は、2,3年後に相次いで退職した。
    それから3年ほど世界放浪を続けていたが、あるとき帰国した弟は「日本で暮らすことにした」と。
    いくら放浪していても確たるものは見えてこない、ひとまず日本で働くことを決めたのだろう。


狭い日本での暮らし方を考える

再就職はしないで(新卒以外は無理)収入確保のためのバイトを探す。

日当のいい仕事は 3K(きつい,汚い,危険)の分野での作業員として、知り合いから紹介された。マンホールに潜り内部の汚れを掃除するのだが、汚泥などの臭いが染み付く。 危険性はそれほどなかったようだが、きつい仕事ではある。
地上で人に会うのが気恥しいので頬かむりをしてごまかしたそうだ。
でも、早朝から数時間で1万円の報酬は得難いものがある。

夜のバイト(子ども相手の塾の講師)も 掛け持ちするようになった。
これらの仕事を続けながら将来への展望をどうするか?

これといった技術がないので、再就職の可能性はゼロに近い。
そうなると自営業を目指すしかないが、資本もないし伝手もない。

一念発起して国家資格の行政書士の試験を受けることになった。
2回目でやっと受かり資格を手にしたけれど、仕事など来ないのだ。
名刺を作って毎日営業を続けているうちに、一つだけ頼まれた。
               (この項 次に続きます)



Posted by 欅舍のひろ at :  パーマリンク